残したい・・・市民会館
2013年 03月 13日
これは恐竜の背中?
ハリネズミ?
いえいえ、これは巨匠、菊竹清訓氏が設計した「都城市民会館」。
1966年に完成した日本のモダニズム、メタボリズム建築の代表作です。
先日、都城に建築士会のまちづくり道場に行った際に、ちょっと立ち寄ってみました。
一度見たら忘れることができないくらいとても衝撃的な外観。
屋根を吊っている扇形の鉄骨の梁は、コストと音響の両立を目指して辿り着いたとても合理的な構造とか。
木製のドアも扇形です。
まだまだ使える建築。
メタボリズムは「新陳代謝」の意で、更新可能な建築を目指しているとのこと。
この市民会館も、鉄骨でできた上部の屋根部分は交換可能な部分として設計されているようです。
そんな更新可能な思想の建築であるにも関わらず、市内に新しいホールが建設され老朽化を理由に一時期解体の危機に。
そんな中、2007年に南九州大学が管理することになりましたが、その後もあまり使われないまま現在に至っています。
紆余曲折を経てきた市民会館。
最近、こんなニュースが飛び込んできました。
http://www.design.kyushu-u.ac.jp/~ymtlab/infoD/130317miyakonojoID.pdf
新たな活用策が見出されて、日本建築界の宝、都城の宝として永劫に残してほしいものです。
by inkmpen
| 2013-03-13 23:45
| 風景・景観/県西